高校生は何時までOK?働く上で守るべき「労働基準法」を徹底解説!

高校生の間にアルバイトをしようと考えている方も多いと思います。アルバイトは社会勉強になりますし、自由に使えるお金を得られる点もありがたいところでしょう。

ただ、高校生は何時まで働いていいのか、その他どんな事に気をつければいいかわからない方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな方のために労働基準法のうちアルバイトに役立つ部分を紹介します。労働基準法ではどのようなことが決められているのでしょうか。

労働基準法ってどんな法律?

就業規則

ひょっとしたらあなたは労働基準法という言葉をニュース番組や社会科の時間で聞いたことがあるかもしれませんね。

労働基準法とはどんな法律なのでしょうか。

労働基準法とは

労働基準法とは1947年に制定された法律で、労働条件に関する最低条件を定めています。

労働基準法では、使用者(あなたを雇う会社や店側)および労働者(アルバイトをするあなた)双方が守らなければならない約束を定めており、もし労働基準法に違反したことを行えば法律で罰せられるおそれがあります。

全てに目を通すことは大変なので、これから紹介する基本的な事柄だけでも押さえておきましょう。

労働契約を結ぶのはあなた自身!

労働基準法を知る上でまず押さえておきたいことは、労働契約についてです。労働契約とは使用者と労働者の間で結ばれる労働条件についてのとりきめです。

労働契約を結ぶ時には、使用者は賃金や労働時間などの条件を書類などではっきり労働者にわかるよう知らせる必要があります。条件を知らされるあなたも自分の働きたい条件が定められているか調べたうえで、労働契約を結ぶようにしましょう。

労働契約は使用者と労働者の間で結ばれるため、あなた自身で契約する必要があります。必要ならば保護者などとも相談して、責任を持って決断をしましょう。

年齢証明書の提出を忘れずに

働き始める前には年齢証明書を提出しておきましょう。年齢証明書とはあなたの年齢が記載されている公的な書類のことで、多くの場合住民票記載事項証明書などが使われます。

なぜ年齢証明書は必要なのでしょうか。実は労働基準法では、満18歳未満の年少者を働かせる際には年齢を証明する書類を職場に置いておかなければならないことが定められています。これは未成年の身元を明らかにし、未成年の健全な労働条件を守る目的があるためです。

もし年齢証明書を提出する必要がなければ年齢詐称ができるため、青少年には不適切な職場で未成年を働かせることもできてしまいます。そのような状況を防ぐ目的もあって、年齢証明書の提出が義務づけられてきました。

もしも年齢証明書を提出していないと、あなたを雇った使用者側が罰せられます。忘れず提出しましょう。

労働基準法の解説1「最低賃金」

給料袋 タイムカード 電卓

賃金は比較的トラブルになりやすい労働条件です。賃金関係の約束事を把握して、気持ちよくアルバイトに臨みましょう。

最低賃金とは

最低賃金とは使用者が支払わなければならない最低限度の賃金で、労働者に不利な条件で労働条件が結ばれることがないように定めてあります。

一般に最低賃金と呼ばれる地域別最低賃金は都道府県によって異なっており、例えば東京都は時給985円、千葉県は時給895円(どちらも2018年10月現在)と都市圏ほど高い傾向にあります。

労働条件を確認するときはあなたの働く場所の地域別最低賃金を確認し、労働条件の時給がその値を割り込んでいないか確認すると良いでしょう。全国の地域別最低賃金は以下のホームページで確認できます。

厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧

特定最低賃金とは

地域別最低賃金の他には特定最低賃金というものが存在します。特定最低賃金とは限られた種類の産業で働く人々の権利を守るために定められたもので、地域別最低賃金とはまた異なる数値が設定されています。

特定最低賃金は以下のホームページで閲覧できるため、チェックしておきましょう。

厚生労働省 特定最低賃金の全国一覧

なお、地域別最低賃金と特定最低賃金はどちらか高い方が最低賃金として適用されます。

まだまだあります! 知っておきたい労働基準法!