アルバイトの応募者が採用面接に行くときの持ち物として必要なものは履歴書、身分証明書(住民票、高校生の場合は学生証でもOK)、筆記用具、そして印鑑です。
しかし印鑑に関しては認印、実印、銀行印、シャチハタなど種類が多く、どれを面接に持って行けば良いか分からない高校生も多いことでしょう。
また、印鑑を押し慣れている高校生は少なく、押すことに失敗して書類を一から書き直すはめになってしまうかもしれません。
そこで、これらについて疑問を持っている高校生向けに、面接に持って行くべき印鑑の種類と印鑑を押すコツをお教えします。
なぜアルバイトの面接に印鑑が必要なの?
高校生がアルバイトの面接を受けるとき、必ずといって良いほど印鑑を持ってくることが求められます。
その理由は、契約書をはじめとした書類上の手続きを進めるために必要だからです。
そこで、アルバイトの面接に印鑑が必要な理由について、実際に印鑑を押すことになる書類の例を交えてご説明します。
「書類の内容に同意しました」ということを示すため
印鑑が必要な一番の理由は、「書類の内容に同意しました」ということを示すためです。
また、同意したことを記録として残しておく印としての役割もあります。
アルバイトの面接では、アルバイトとして雇ってもらうための契約書や同意書(これらは似たようなもの)に印鑑を押すことになるでしょう。
契約書や同意書に書かれているのは、例えば週何回シフトに入るのか、基本時給はいくらなのか、残業代はいくらなのかといったような働くための条件やお店のルールなどです。
そのため、書類の内容を読み、それらに「納得してOKしました」という意思表示をするために印鑑を押します。
申告書などには必ず印鑑が必要
契約書のほかにも、申告書や誓約書にも印鑑が必要になります。
申告書は、持病の有無や健康状態などをアルバイト先に申し出るための書類です。アルバイトとして働くためにはこれらを正しく申告することが必要で、申告した書類に間違いがないことを示すために印鑑を押します。
誓約書は、アルバイトとして働くうえで注意しなければならない点などをまとめた書類です。
誓約書に書かれた内容を守ります、という意思表示をするために印鑑を押します。
交通費の申請をする場合も!
アルバイト先の場所が遠方になると、面接会場までの交通費を負担してくれる会社がありますが、その費用を受け取る際にも印鑑が必要です。
会社が負担してくれる交通費の金額が書かれた書類を見せられ、その金額を確認し、間違いなく受け取りましたという意思表示のために印鑑を押します。
印鑑を押すことで初めて交通費が支給されますので、ここでも印鑑の役割が非常に大切です。
実印、銀行印、認印、シャチハタ…… 面接にはどれを持っていくの!?
印鑑が大切な道具であることは何となくつかめてきたことでしょう。
しかし、印鑑には実印や銀行印など色々な種類がありますし、印鑑と似たようなものにシャチハタと呼ばれるものもあるため、混乱してしまう人も少なくありません。
そこで、面接に持っていくときに適している印鑑の種類と、それ以外の印鑑・シャチハタとの違いについてご紹介します。
一番無難なのは「認印(みとめいん)」!
その理由とは?
アルバイトの面接に持っていく印鑑として一番無難なものは、「認印(みとめいん)」と呼ばれる印鑑です。
認印とは、印鑑登録という届け出をしていない印鑑のことを指しており、役所や会社など書類の確認・承認を証明するといった役目で日常的に使われています。
そのため、認印は就職活動などでも最も無難な印鑑とされており、アルバイトの面接には認印を持っていけばまず問題ありません。
認印を買う場合、一番安価なものだと100均で売られているものがあり、もちろんアルバイトの面接に持参してもOKです。
一方で、認印以外の印鑑としては、実印や銀行印、シャチハタと呼ばれるものもあります。
実は、これらの印鑑はどれもアルバイトの面接に持っていくには不向きです。
詳しくは次の項目にまとめていますが、実印や銀行印は認印よりも効力が高いこと、シャチハタは印の品質が認印よりも低いことが主な理由となっています。
実印、銀行印は不要? 持って行っておいた方がいいの?
アルバイトの面接に持ってく印鑑として実印や銀行印はふさわしくありません。
その理由は、実印や銀行印は認印以上の効力や役割を持っていることから、なくしてしまったり悪用されてしまったりといった余計なトラブルを起こさないようにするためです。
実印や銀行印が書類に印鑑を押すのに不適切というわけではありませんが、防犯上の理由から認印が無難とされています。
ちなみに、実印とは正式に役所で登録された印鑑であり遺産相続などの大事な手続きに使われます。
銀行印とは銀行での手続きに使えるように登録した印鑑であり、通帳にも押されていますので目にする機会は多いでしょう。
また実印や銀行印は非常に重要な印鑑のため、ほとんどの場合は保護者が管理しています。
アルバイトの面接に行くからといって実印や銀行印を渡す保護者は少ないでしょう。
以上のことから、同意する意思表示のみが必要なアルバイトの契約書や同意書などに、実印や銀行印を無理に持って行く必要はないといえます。
シャチハタはNG? OKの場合もある?
シャチハタとは、印面に朱肉ではなくインクを染み込ませているタイプの印鑑であり、朱肉が不要で使い勝手が良いという特徴から事務などの仕事でよく使われています。
しかし、シャチハタに使われるインクは時間とともに色が薄くなったり、濡れたときににじみやすいといった欠点があり、就職活動の履歴書などの重要な書類への押印はNGです。
一方で、アルバイトの雇用契約書のような書類の場合、書類の重要度があまり高くないことや朱肉を使う指示がないことなどから、シャチハタを使用しても多くの場合は問題ありません。
ただし、たとえ学生のアルバイト契約書であっても認印を持って行くほうが無難です。
当日困らないための「押印のコツ」をご紹介!
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