みなさん、常識的な人間ほどテストでいい点が取れると言ったら、どう思いますか?
実は英語だろうが国語だろうが数学だろうが、「常識」がある人というのは、テストで点が取りやすいのです。だから実はテストでいい点を取りたかったら、勉強するのも大事ですが常識を学んだ方がいいのです。
常識的だと解ける問題!
「そんなバカな!」と考える人も多いと思うのですが、ちょっとこちらの問題を見てください。
テレビゲームをすると「 」することになる。
「」に入るのは?
① developing concentration
② getting serious injuries
③ Improving physical responses
④ Promoting eyesight
これはセンター試験の英語の問題です。
みなさんは、どれが正解で、どれが間違った選択肢か分かりますか?
……なんて言っても、無理ですよね?だって、英文自体がないわけですから。英文を読まないことには、この問題の正解を選ぶことは不可能です。
でも、本当にそうでしょうか?これ、本当に英文を読まないと答えが出ないのでしょうか?
実は①〜④の選択肢をよくみてみると、絶対にこれは違うという選択肢が2つ含まれているのです。
例えば、「②getting serious injuries」というのは、訳すと「深刻な怪我を負ってしまう」です。
みなさんよく考えてみてください。「テレビゲームをすると、深刻な怪我をする」。そんなことが起こるんだったら、全国的にswitchもPS4も何もかも回収騒ぎになりますよね。「常識的に考えて」そんなことは起こりません。
また、「④ Promoting eyesight」。これは訳すと「視力が向上する」ですね。もし「テレビゲームをすると目が良くなる」のであれば、眼科にはテレビゲームが設置されているはずです。「常識的に考えて」そんなわけはない。
このように、センター試験の問題が2つも常識的に考えるだけで問題を読まずに間違いだと分かってしまうのです。
なんで常識的だと点が取れるのか?
テストというのは、多くの人が受けます。一人のために作るわけではありませんし、学校であれば単位、入試であれば合格不合格がかかっています。
そんな試験で、一般的な考えと外れるようなものが答えだったら、どうなるでしょうか?
多分ですが、テストを受けた多くの人から苦情が入って、不合格だった人も怒ってしまうと思います。
誰もが、必ず、その答えが正解だということに納得できるように問題を作る。それが、問題を作る人にとって必要な視点なのです。
だからこそ、多くの試験において「変な選択肢」や「変な回答」が答えになることは稀なのです。そんな問題を作っていたら、人から批判されてしまうからです。そんな問題を出す人は、来年からは問題を作る権利を剥奪されてしまうわけですね。
「常識」を学ぶことでより志望校合格へ近づける
そして逆に、試験において「変な選択肢を選ばないかどうか」というのは非常に大切な考え方なのです。例えば入試問題を作る側も、変な選択肢を選ぶ変な生徒には入学してほしいとは思いませんよね?「こいつ、ビデオゲームやると怪我するって思ってるらしいぞ。そんな生徒は我が校にはふさわしくないなあ」と考えられても仕方がないわけです。試験というのは、もちろん知識も問うわけですが、同時に常識も問われているのです。
「常識」を知っているとか、「常識的だ」というのは、多くの人が納得できる考え方を知っているということです。常識があるということは、つまり多くの人の考えが分かるということ。主観的ではなく、客観的に物事を見れるということなのです。
みなさん、だからこそ、勉強する時には「常識」もきちんと学ぶようにしましょう。私たちの身の回りのことや、当たり前の感情というものを大切にして、日々勉強しましょう。その方が、試験ではいい点が取れるかもしれないのです。
著者・書籍紹介
西岡 壱誠(にしおか いっせい)
偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「暗記術」「読書術」、そして「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。東京大学で45年続く書評誌「ひろば」の編集長を務める。講談社『モーニング』で連載中の「ドラゴン桜2」に情報を提供する東大生団体「東龍門」リーダーを務める。また全国4つの高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施、高校生に勉強法を教えており、静岡県沼津市にある誠恵高校では理事長付学習特別顧問を務める。19万部のベストセラーとなった『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)など著書多数。
書籍紹介
『読むだけで点数が上がる! 東大生が教えるずるいテスト術』』
(ダイヤモンド社)
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