「毎月しっかり来ていたはずなのに、今月は生理予定日を過ぎても生理が来ない……」「もしかしたら、あの時の?」と、妊娠の疑いがあり不安を抱えている女子高生は少なからずいらっしゃるでしょう。少しの不安でも日を増すごとにだんだん大きくなっていき、高校生の彼氏に相談をすることがあるかもしれません。
そして、「彼女がもし妊娠をしたらどうしよう」「妊娠ってどんな感じなの?」と、妊娠や出産に対する知識は少ないけど興味を持つ男子高校生もいらっしゃるでしょう。
ここでは、もしものことが起こってもパニックにならず最良の判断が出来るよう、妊娠や出産に関する女性の体や性にまつわる知識を皆様にご紹介していきます。
女性の身体は不安定 常にリスクあり!
まずは、「女性の体は男性が思っているよりもかなり大変」なんだということはご存知でしたか?これには、「ホルモンバランス」が影響しています。男性には男性ホルモンがあるのと同じように、女性にも女性ホルモンというのがあります。
この女性ホルモンというのがやっかいで、毎月の生理はもちろんのこと日常のストレスや生活習慣によっても乱れてしまいます。女性の身体はホルモンバランスは不安定なものであり、排卵日に限らず常に妊娠のリスクがあるということをまず頭に入れておいてください。
そしてここからは、妊娠など女性の身体に強く影響している女性ホルモンについてご紹介します。
エストロゲンとプロゲステロン
まずエストロゲンの主な働きとしては、分かりやすいもので言うと「思春期の胸の発達」や「肌や髪を艶っぽくする」などのいわば「女性らしい体を作る」働きをします。
このエストロゲンの分泌量が少ないと胸の発達が止まったり、肌や髪の毛がカサカサ、パサパサになってしまったり自律神経が乱れてしまいますし、逆に多すぎると乳がんや子宮がんのリスクが高まる可能性があります。
このエストロゲンは生理の終わりにつれ分泌量が多くなり、比較的お肌の調子や心の調子が良くなります。この時期を「排卵期」と言います。
そしてプロゲステロンは妊娠に大きく関わる女性ホルモンです。子宮内膜に受精卵が着床しやすいように環境を整えて、妊娠後はやっと宿った命をしっかり守る働きをします。
このプロゲステロンの分泌量が多い時期は黄体期とも呼ばれており、ひどい腹痛や頭痛、さらに気分の浮き沈みに悩まされる方もいらっしゃるでしょう。
エストロゲンとプロゲステロン、2つのホルモンがあってこそ女性はより女性らしい身体を保つことが可能なのです。
ちょっとしたストレスでホルモンバランスはすぐ崩れる
これら女性ホルモンの働きというのは一人ひとり違います。常に決まった日にちにしっかり生理が来て、生理痛にも比較的悩まされないという女性もいれば、日常のちょっとしたストレスでホルモンバランスが乱れてしまい生理が全く来ないという方や、いつも酷い生理痛に悩まされている方まで……。
女性の中でどちらが多いのかといえば、実は後者です。
10代後半はホルモンの分泌が活発
10代後半である高校生は、20代や30代の女性よりもホルモンの分泌が活発になっています。
そして高校生には生活習慣が乱れてしまっている方も多いでしょうし、さまざまなストレスも増え始める年齢でしょう。
前述のとおりちょっとしたストレスが妊娠の可能性にも繋がってくるため、「安全日=安心」という考えを持っているのならばそれは今すぐ忘れることをおすすめします。
このように、2つのホルモンがちょうど良いバランスを保つことで女性は快適な毎日を過ごすことができているのです。
妊娠の仕組みはずっと複雑でずっと神秘的!
そんな妊娠の仕組みですが、学校でサラッと学習しているだけできちんと知っている人は少ないのではないでしょうか?
妊娠とは簡単に言って、「排卵」と「受精」、そして「着床」というそれぞれの要点があります。
まず排卵期ではきちんと受精ができるよう、子宮内膜が必要な厚さまで達し「受精卵のベッド」のようになります。ここで精子と卵子が出会えて受精、さらに着床したら妊娠が成立です。これが着床できずに終わると、受精卵のベッドのようにして作られた厚い子宮内膜がいらなくなるため剥がれ落ちて生理として排出されます。
女性の身体に「安全日」なんてない
しかし、排卵期だからといって必ず着床するわけでもありませんし、逆に安全日だからといって必ず着床しないわけではありません。妊娠を望んでいない高校生カップルであれば、危険日や安全日関係なく避妊はしっかり行っておきましょう。
男性であるからこそ、妊娠についての仕組みをしっかり知っておくことがかなり大切です。
特に彼女のいる人は知識として持っておくことでより恋人を理解できますし、彼女も「自分のことをしっかり考えてくれているんだ」という気持ちにもなれますので、信頼関係もさらに築けるでしょう。
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