高校生の中には、自分が周りのクラスメイトのように集中することができないことに悩んでいる子もいるのではないでしょうか?どうして自分はみんなのように集中できないのか…もしかすると、勉強に集中できないのは病気が原因かもしれません。
精神的な病気には、物事に集中できない症状を持つものも多く、病気であれば薬など様々な方法を使って治療が可能です。普段の生活で思うところがある人はチェックしてみてください。
いくつ当てはまる?やる気が出ない人のチェックリスト
勉強に集中できない人が全員病気というわけではありません。たとえば、ストレスややる気の有り無しが影響することもあります。
ここでは、勉強などになかなか集中できない人の抱える特徴についていくつか並べてみました。自分に当てはまる特徴はあるのか、さっそく順番に見ていきましょう。
しなくてもまだ大丈夫だと思ってしまう
勉強しているはずなのに、まだ勉強しなくても大丈夫だと思ってしまいやる気が出ない。
他のことが気になってしまう
勉強しているはずなのに、日常の生活の中のテレビや音などの他のことが気になってしまい、集中ができない。
じっとしていられない
勉強するために机に向かったまではいいが、そこからじっとしていられず他のことを考えたり動いてしまう。
睡魔に負けてしまう
毎日きちんと睡眠をとっているにもかかわらず、勉強のために開いた教科書などの文字をみると睡魔に襲われてしまう。
気持ちが落ち込んでしまう
勉強しなくてはいけないのは分かっているのに、大学受験のことなどをつい考えてマイナス思考になってしまい、やる気が出ない人。
さぁ、あなたはいくつあてはまったでしょうか?チェックリストに1つでも当てはまる人は、次からの考えうる原因を見てみましょう。もしかすると、当てはまる病気があるかもしれません。
考えうる原因①無気力症候群
1つ目に考えられる病気は『無気力症候群』です。病名だけ見ると「無気力になってしまう病気なのかな?」と連想できそうですが、実際無気力症候群とはどのような病気なのでしょうか?さっそく見ていきましょう。
①そもそも気力がない
「無気力症候群(アパシー・シンドローム)」とは、学生に多い病気です。しかし、社会人でもかかることがあり、世代問わず注意すべき病気といえるでしょう。
無気力症候群は、いわゆる「五月病」のことを指します。何かをする意欲の低下や、やる気自体がなくなってしまう症状が特徴で、勉強をやらなければならない人にとってはまさに大敵といえる病気でしょう。
気力がなくなっては、疲れていなくても眠くなくても、集中することができなくなってしまうもの。身体に不調はないけれどどうしても勉強が手につかない人は、まずこの病気を疑ってみるのが良さそうです。
②感情の起伏がなくなってくる
無気力症候群の症状で怖いのは「感情の起伏がなくなること」です。最初のうちは小さい感情の起伏になりますが、次第に無関心になっていき、反応がなくなります。そのため、「無気力」症候群と呼ばれています。
笑ったり、怒ったり、泣いたり、勉強だけではなく学校にいる時やや友達と遊んでいる時に感情を出すことが最近無くなったなと思うようであれば、注意した方が良いでしょう。
無気力症候群の原因は強いストレスからの自己防衛反応!
無気力症候群の原因となるのは、非常に強いストレスであることが多いです。たとえば、受験勉強や新社会人としてのスタートなどは、ストレスになることが多く、それが原因で無気力症候群を発症するケースも少なくありません。
高校生だとテストの点数や偏差値といった受験関連の話題が主に取り上げられやすいですが、人間関係や恋愛なども大きなストレスとしてのしかかることが多いです。もしこれらの話題に関してすでに気になることがある人は、もしかしたらゆくゆく無気力症候群にかかってしまう可能性があるといえるでしょう。
もし無気力症候群にかかってしまった場合、治すためには、しっかりと休息をとり、ストレスを緩和させることが必要です。怪しいなと思ったら我慢せず、親などに相談してしばらく勉強などを休んでみるのもアリでしょう。
考えうる原因②ADHD
2つめの考えられる病気は「ADHD」です。ADHDがどのような病気なのか見ていきましょう。
「ADHD(注意欠陥多動性障害)」とは、最近話題となっている病気の1つです。本屋さんでも、ADHDを書いた本が数多く売られています。
ADHDには、3つの種類があります。それが、「不注意・多動性・衝動性」です。
①ぼーっとして集中できないADHD「不注意優勢タイプ」
ADHDの不注意タイプは、集中力がなくなったり何かに集中していても気が散りやすいという特徴があります。子どもに多いですが大人にも出やすい症状で、パッと見病気と分かりにくいことも。それゆえなかなか周りから理解を得られず、悩む人もたくさんいる結構厄介なタイプです。
見分け方としては、高校生であれば、実際の年齢よりも幼い行動をとる人は注意すべき。たとえば、忘れ物が多い子などは不注意タイプの可能性が高いでしょう。
②じっとしていられないADHD「多動性障害」
ADHDの多動性障害タイプは、じっとしていることができない、常に落ち着きがないことが特徴です。
これは、先ほどの不注意タイプとは異なり、落ち着きがないため、症状は見つけやすいです。
特に、授業中に立ち歩いてしまったり、しゃべってはいけないとわかっていてもおしゃべりが止まらない、などの症状があれば当てはまる可能性があります。
③考えるよりも実行するADHD「衝動性タイプ」
ADHDの最後のタイプは、衝動性タイプです。衝動性タイプは、順番を待つことができない、何かを考えるよりも先に実行してしまうという特徴があります。
同じADHDでも多動性や衝動性はわりと自覚しやすい特徴が多いですが、集中できない高校生に当てはまるであろう不注意タイプは自分でなかなか病気と判断しにくいのがネックです。
もし不安に感じている人は、ネットしかり、図書館などで関連した本などを読んで色々と特徴を調べてみるのもいいでしょう。もしADHDだった場合、病気を理解しているのとしていないのとでは気持ちの持ちようもまた違ってきます。
また、ADHDは治療も進んでいる病気です。もし気になるポイントがあればぜひ病院で診断を受けてみてはいかがでしょうか。
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