みなさんは模試やテストの解き直しはしていますか?
特に受験生は夏休みに入って、そろそろ大学入試の過去問を解かなければならないという人も多いでしょう。
過去問は何度も振り返って解き直すことで入試の傾向を掴むことができ、知識も定着するので、受験期においてとても大切な勉強方法のひとつです。しかしいざ解き直そうにも、どの部分を重点的に振り返ればいいのかを見極めるのは難しいですよね。
今回は、東大生の多くが実際にやっている、効果的な模試や過去問の振り返り方法をご紹介したいと思います!
自分のできなかった問題を集めておき、「ダメ集」を作る
まずは、自分の「できなかった問題」を集めてみましょう。解けなかった問題だけをコピーしたり写メったりして、「なぜその問題を間違えたのか」いつでも振り返れるようにします。
できなかった問題を振り返ることは非常に有効です。なぜなら間違いは自分にとっての「伸びしろ」だから。「間違い」という穴を塞いでいくことで、できる問題も増えていきます。
「できなかった問題集」や「できなかった問題画像ファイル」を作っておいて、次の模試や試験本番で振り返っておくと、次同じような問題が出たとしても必ず対処できます。ぜひやってみましょう!
問題を深掘りする
「なぜこの選択肢は間違いなのか?」
「この問題は、どんな知識が問いたかったのか?」
この2つをしっかり深掘りしておくことで、次の問題も解けるようになります。
例えば、「ア:604年に発布された十七条憲法は、聖徳太子によって作られたもので、神道の思想が色濃く現れているものであった」という選択肢が間違っていると分かった時、大抵の人はその選択肢がどうして間違っているのかを細かく確認しないかと思います。
しかしここで必要なのは、「604年」が間違いなのか、「一七条憲法」が間違いなのか、「聖徳太子」が間違いなのか、「神道」が間違いなのかを細かくチェックすること。
間違っているならどこがどう違うのかをきちんと確認し、「ここは神道じゃなくて仏教だ」と正しい答えを提示できるようにするのが重要です。
センター試験でもそれ以外の入試でも、「間違い」の選択肢が次の年になって「正解」の選択肢になってまた現れたり、今度は「正解」の選択肢が「間違い」の選択肢になって出てきたりすることはザラです。
たまたま解いた4択問題で正解になったからといって、次また正解を導けるとは限りません。それゆえ、ただ正解を探すだけでなく、残りの3択がどう間違っているのかをきちんと確認しないといけないのです。
模試は、解説よりも「採点基準」を読もう
模試というのは、必ず解説がついていますよね。だらだらと答えの導き方が長文で書いてありますが、大切と分かっていながらも読むのが億劫と感じる人も多いかと思います。そんな時におすすめなのが、模試の解説ではなく「採点基準」を読むことです。
実は解説を読んでも、「分かった気になって終わってしまう」ことが多かったりします。それよりも、「一体どこが減点対象なのか?」「どういうポイントを押さえれば加点に繋がるのか?」をチェックすることが大切です。
たしかに解説を読んで色々な解き方を吸収することは大切ですが、それで時間がかかってしまっていては元も子もありません。むしろ、どういう風に採点されていて、点数をどこで取りこぼしているのかを探るほうが次に繋がるのです。
できなかった問題の理由を探そう
初めに、できなかった問題を集めた「ダメ集」の作成についてご説明しましたが、時間があればその問題が「なんで間違えたのか」という理由を探すのもオススメです。
実は、問題が解けなかったり点数が上がらない理由は大きく3パターンに分けることができます。
2 演習不足:知識の応用の仕方が分かっていない(演習量が足りない)
3 取りこぼし:1も2もできているけれど、時間などの問題で解けていない(試験時間が足りない、ケアレスミスなど)
どんなミスも、この3パターンのどれかに当てはまるはずです。自分のミスが、一体3つのうちのどれに当てはまっているのかを探ってみましょう。
大切なのは、1・2・3のうち「どれが一番ミスとして多かったのか?」を考えることです。
例えば、1が多いなら基礎の勉強をしたほうがいいでしょう。これは、もっと教科書や参考書を読み、情報をインプットしなければなりません。
2が多いなら演習問題を解きまくれば解決できそうですよね。アウトプットを重視して勉強すればミスを減らせるはずです。
3が多いなら過去問を解いて戦略を立てまくった方がいいです。場慣れをするために試験における心構えや戦略を立てたり、ストップウォッチなどを利用して時間を意識した勉強を積み重ねると解決に繋がるでしょう。
このように、3つのうちのどれが一番多いのかを考えることで次の模試や過去問に対処する方法が分かるのです。
著者・書籍紹介
西岡 壱誠(にしおか いっせい)
偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「暗記術」「読書術」、そして「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。東京大学で45年続く書評誌「ひろば」の編集長を務める。講談社『モーニング』で連載中の「ドラゴン桜2」に情報を提供する東大生団体「東龍門」リーダーを務める。また全国4つの高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施、高校生に勉強法を教えており、静岡県沼津市にある誠恵高校では理事長付学習特別顧問を務める。19万部のベストセラーとなった『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)など著書多数。
書籍紹介
『読むだけで点数が上がる! 東大生が教えるずるいテスト術』』
(ダイヤモンド社)
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