今話題のeスポーツに迫る② プロチームオーナー森山さんインタビュー

今世界中で注目度が高まっている “eスポーツ”。前回のインタビューでは、若手プロゲーマーとして活躍するコサク選手にお話を伺いました。

第2回となる今回は、コサク選手も所属するプロゲーマ―チーム「AKIHABARA ENCOUNT」のオーナーをされている森山進太郎さん(以下、森山さん)にお話を伺い、オーナーの仕事内容から、若手選手を発掘する方法やどんな選手が求められているかなど、オーナーから見た“eスポーツ”業界について語っていただきます。

チームオーナーの仕事とは?

アキハバラエンカウント
まず、“eスポーツ”のチームオーナーの仕事ってどんなことをするのでしょうか?
アオハル

森山さん森山さん
弊社のようなeスポーツチーム運営を専業としている会社の場合は、プロ選手をはじめとする従業員の管理から、お金の管理、営業活動まで……いわば、零細企業の社長のようになんでもしますよ(笑)。
最近はeスポーツを専業としない会社が自社の社員として選手を雇用し、15時まで会社の仕事、それ以降はeスポーツの練習等を行う実業団形式も増えていますが、そうしたチームにはオーナーはいません。

とてもたくさんの仕事をこなされていて、驚きました。特に力をいれている活動はありますか?
アオハル

森山さん森山さん
“eスポーツ”業界は、アメリカだと5000億市場、韓国だと1000億市場と言われているのですが、日本は5億円市場と業界も小さく、海外とは全く環境が違います。
ただ、日本にはゲームをしている人が5000万人近くいると言われていて、世界でも有数のゲーム大国です。そのゲーム大国である日本で“eスポーツ”をどうすれば、色々な人に認めてもらえるようになれるか、そのためのチーム作りだったり、選手の育成だったりに力を入れています。

実際にチーム作りや、選手の育成というのは、具体的にどのようなことをしているのでしょうか。
アオハル

森山さん森山さん
普通の会社のように、選手が常勤でオフィスにいるわけではなく、遠隔地での勤務になるケースがほとんどなので、チャットツールなどを使って選手たちのスケジュールや練習の状況を管理しています。

遠隔地というと、所属している選手は東京以外の方も多いのでしょうか?
アオハル

森山さん森山さん
逆に東京の方は少ないですね。所属選手は全国各地にいますよ。チャットツールも利用していますが、選手たちとなるべく顔を合わせて話をしたいので、オフィスにできるだけ来てもらって選手の悩みを聞いたり、今後の計画を練ったりしています。

プロゲーマー専門学校の出身者について

最近はプロゲーマーの専門学校が増えつつありますが、「AKIHABARA ENCOUNT」に専門学校の出身者はいますか?また、専門学校との連携はあるのでしょうか。
アオハル

 

アキハバラエンカウント
森山さん森山さん
今はいませんが、以前は2名いました。専門学校の生徒を入れているチームはまだ全国的にも少ないと思いますね。
専門学校側がドラフトのような場を設けるといった取り組みもあります。今後、専門学校を卒業して伸びていく選手が増えていくかどうかですね。

ちなみに以前在籍していた2名の方は、どのような経緯で入られたんでしょうか。
アオハル

森山さん森山さん
2名とも専門学校の教師の人から紹介された子で、この子だったらチームにすぐ入れても良いかもしれないということで、スカウトしました。

次ページではプロゲーマーのスカウトの実態に迫ります